仮想通貨に関して調べていると、「仮想通貨」だけではなく「トークン」や「セキュリティートークン」など新しい言葉が出てきて、何が何やらと思った人は少なくないだろう。
ここでは、そんな方のために、仮想通貨(暗号資産)の世界像をざっくり説明したいと思う。
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仮想通貨の世界像
仮想通貨の世界には、現状3つのタイプが存在する
仮想通貨の世界には現状、下記に図示しているように3つのタイプで扱われることが多いようです。
(あくまで、「現状このような分類わけが使われることが多い」というだけであり、現在/今後踏まえこれが全て、これが正しいというわけではないので、そこを踏まえた上で見てほしい)
仮想通貨:
仮想通貨は、皆さんおなじみのビットコインなどのこと、そのものですね。ただし、法令上では「暗号資産」という名前を使用するようです。
また、海外では、「Exchange Token」や「Payment Token」というようです。
これから出てきますが、仮想通貨も実は「トークン」の一種とのこと。
デジタル証券(セキュリティトークン):
こちらは日本ではまだ、あまり認知度は高くないのではないでしょうか。
こちらのトークンは、「企業がトークンを発行し、投資家たちから資金を集めることを目的」としたトークンとなり、株式のような特徴がある為、関係する法律も仮想通貨の資金決済法と異なり、金融商品取引法が適用されます。
Security token offering(STO)を経て、取引が可能になります。
トークン:
日本で「トークン」という文言が使われると、こちらの話をしていることが多いようです。
日本の法律上では、「暗号資産」とされ仮想通貨と同じように扱われます。
用途としては、何かしらのサービスを受けるための権利として取り扱われるようなものを指すようです。
BAT(ベーシックアテンショントークン)であれば、BraveというWebブラウザでの広告表示について、広告を視聴したUserへ対価としてBATが配布されます。配布されたBATはYouTubeなどの投げ銭に使ったりなどが出来たりするようです。
また、FCSS / NCXC / CICCなどのフィスコ系の会社で発行しているトークンでは、その会社が行っているサービス(野菜の購入など)を、受けることが出来るようです。
現段階では、ポイントのような機能と思っても間違いないでしょう。
多数ある暗号資産の系譜
暗号資産は、世界中で数多く作成されており、その数は2021年現在では4000以上となっています。
このように数多くある暗号資産ですが、それぞれベースとなる暗号資産があったり、ある暗号資産で使用されているブロックチェーンを使用していたりするものがあります。
ここでは、そのような暗号資産の関係を有名な3つの暗号資産について紹介しようと思います。
また、それぞれの暗号資産が、日本でよく使われる言葉で、「仮想通貨」なのか「トークン」なのかもざっくりと図示しています。
ビットコインの系譜
ビットコインは仮想通貨の始まりの通貨ということもあり、これをベースにした仮想通貨も多くあります。
BCH/BCC(ビットコインキャッシュ):
ビットコインよりハードフォークして生まれた暗号資産。ビットコインよりねーっとワーク処理速度向上を目的として作られた。
LTC(ライトコイン):
ビットコインをベースに改良されて作られた暗号資産。ビットコインよりも取引処理能力が向上している。
MONA(モナコイン):
日本発の暗号資産であり、2チャンネル掲示板より誕生した。ライトコインをベースに作成された暗号資産である。
XCP(カウンターパーティー):
ビットコインのブロックチェーン上にカスタムした情報を追加することで、独自の金融サービスの提供が行えるプラットフォーム。
イーサリアムの特徴である、スマートコントラクトの実行が可能で、オリジナルの暗号資産を発行できる機能なども持つプラットフォームとなっている。
FSCC(フィスココイン)、NCXC(ネクスコイン)、CICC(カイカコイン):
上述のカウンターパーティーのプラットフォームを利用して発行された独自トークン。
イーサリアムの系譜
ビットコインに次ぐ、時価総額の暗号資産であり、業務効率を上げることの出来るスマートコントラクトに対応している点と、dApp(Decentralized Applications)構築環境を提供する機能も持っている。
ETC(イーサリアムクラシック):
イーサリアムよりハードフォークして生まれた暗号資産。The Dao事件をきっかけに、ハッキングによる被害をハードフォークによりなかったことにするために、ハードフォーク案を主張したイーサリアム陣営と、非中央集権性を重視し何もしないことを主張した陣営で分断され、前者のハードフォークした暗号資産が、イーサリアムクラシックとなった。
OMG(オーエムジー):
イーサリアムを元に作られたOMG Network上で取り扱われる暗号資産。
BAT(ベーシックアテンショントークン):
BraveというWebブラウザで使用される暗号資産。イーサリアムを元にしたERC20トークン。
広告視聴により配布されたり、そのBATを使用してYouTubeへの投げ銭などが出来る。
HT(フォビトークン):
イーサリアムを元にしたERC20トークン。
仮想通貨取引上Huobiの手数料等で使用できる。
CMS[ETH](コムサ):
イーサリアムブロックチェーン上で動作する独自トークン。
企業とブロックチェーンの間を取り持つことを目的として運営されている。
Zen(ゼン):
イーサリアムを元にしたERC20トークン。日本円と連動したステーブルコインという目的で作られた暗号資産。
NEMの系譜
新しい経済の仕組みを目的として作られる暗号資産プラットフォーム。
XEM(ゼム):
NEMプラットフォーム上で取り扱われる暗号資産。
他の暗号資産と比べて、取引処理が高速である。
XYM(ジム):
NEMの後継プラットフォームSymbol上で取り扱われる暗号資産。
NEMプラットフォームよりも、「セキュリティ」「処理速度」「より実用性であること」を重視してアップデートされたプラットフォーム。