2019年度 EUの貿易統計について

2019年度のEUの貿易統計について、公開されているデータを元にEUと貿易を行っている国や、輸出入量などをグラフにまとめてみたので、こちらに記載する。

参照元:Eurostat

Contents

2019年度 EUの貿易統計について

EUと貿易を行っている国ごとの輸出入額

初めに、EUと貿易を行っている各国それぞれとの輸出入価額を以下のグラフにまとめた。

図1:2019年度 EUの各貿易国との輸出入価額

図1の見方は0を中心に、
– プラス方向が輸出価額(青)
– マイナス方向が輸入価額(緑)
– 折れ線グラフが、輸出入の差額(紫)
を表しています。

この図を見るとEUは中国、アメリカ、イギリスとの貿易が盛んに行われていることが分かる。
その中で、中国との貿易は輸入が大きく勝っており、その他国との貿易と比べても輸入の価額が大きく上回っている。これは、アメリカも同じ傾向であり、近年は中国が世界に対して貿易大国になっていることが読み取れる。
また、中国、ロシアを除くとそれ以外は貿易収支はプラスとなっている傾向にあるようでEUもまた貿易強国となっているようだ。

貿易品目ごとの強弱

貿易相手が見えてきたところで、次にEUの貿易品目に関してみてみよう。
貿易統計の元ネタから各貿易品目の情報の抽出に難がありましたのでこちらは、Eurostatから公式にReleaseされている情報を元にまとめていこうと思う。

zず図図2:2019年度 EU貿易品目の内訳
引用:International trade in goods in 2019

輸出品目を見ると、「機械・自動車」「工業製品」「化学品」が多くを占めており、主に第2次産業が強い連合国となっているようだ。

輸入品目は、輸出品目と同じく「機械・自動車」「工業製品」「化学品」が多く輸入されているが、輸出には少ない「Energy」も輸入の約2割を占めていることが分かる。エネルギーに関しては、日本同様にEUも他国に頼る傾向にあるようだ。

貿易差額の推移

最後に、EUの貿易差額(輸出-輸入)に関して、1999年からの推移を以下にまとめた。

図3:2019年までのEUと各貿易国との貿易差額の遷移

輸入に関しては、中国が堅調に推移して来たことが分かる。
輸出に関しては、アメリカやイギリスが、堅調に推移してきている。

また、日本に関しては、2012年あたりまではEUへの輸入超過となっていたようだが、東日本大震災を過ぎた時期あたりだからか、それ以降日本からの輸入減が少し目立つようでその結果、輸出入額の差額が0付近という結果になっているようだ。
トルコ(turkey)に関しては、これまで輸出額超過となっていたが、近年輸出入差額は0付近となっているようだ。これはトルコからの輸入増とトルコへの輸出減により差額が落ちたようだ。(どの品目が減り、どの品目が増えたかは今後分かり次第更新しようと思う。)