2019年度の日本の貿易統計について、公開されているデータを元に日本と貿易を行っている国や、輸出入量などをグラフにまとめてみたので、こちらに記載する。
参照元:財務省貿易統計
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2019年度 日本の貿易統計について
日本の各貿易国ごとの輸出入価額
初めに、日本と貿易を行っている各国それぞれとの輸出入価額を以下のグラフにまとめてみた。
図1の見方は0を中心に、
– プラス方向が輸出価額(青)
– マイナス方向が輸入価額(緑)
– 折れ線グラフが、輸出入の差額(紫)
を表しています。
こちらを見ると、日本は主に、中国、ASEAN(数か国の合算値だが)、アメリカとの貿易が盛んに行われていることが分かる。
一方で、貿易が盛んというわけではないが、アラブやサウジアラビアとの輸入超過が顕著にみられる部分も注目する部分になるかと思います。
日本の各貿易国との輸出入価額(分類別)
それぞれの国との輸出入量が分かったところで、次にそれぞれの国との輸出入の内訳を以下のグラフに示す。(主要国のみになっているのはご容赦ください)
こちらも図1同様に、
– 0を中心に、プラス方向を輸出品目の価額で積み上げ、
– マイナス方向を輸入品目の価額で積み上げている。
中国や、ASEANとは、輸出入品目はそこまで特化している品目はなく、満遍なく貿易をしているように見える。
アメリカに関しては、一般機械や、輸送用機械(自動車)が輸出の中で多くを占め輸出入の差額でプラスとなる部分に大きく貢献しているように見える。
図1で輸出超過となっていたアラブやサウジアラビアを含む中東の内訳をみてみると、鉱物性燃料(原油、石油、天然ガスなどのエネルギー系)の輸入が殆どで、日本のエネルギー元は中東に大きく依存していることが分かる。
各品目ごとの輸出入強弱
次に日本の輸出入品目に着目し、日本の貿易で各品目の強弱を確認してみよう。
こちらもこれまで同様に0を中心にそれぞれの品目をプラス側を輸出、マイナス側を輸入であらわしている。
こちらを見ると、前述のとおり鉱物性燃料はほぼ輸入に頼っている感じだが、食料品や原料品についても、輸入が多く占めていることがわかる。
また輸出に関してはアメリカとの貿易で多くを占めていた、一般機械や輸送用機器(自動車)が多くを占めており、日本の貿易収支を大きく下支えしている品目となっている。
最後に、貿易が為替に与える影響があるのかを確認してみたいと思う。
通常、輸出超過となる国ではその国の通貨が通貨高となる(輸出により、得た外貨を日本円に換金するため、輸出が多ければ多いほど、日本円に換金されていく為)ことが想定されるが、ドル円とアメリカとの貿易収支の遷移を見てみると、想定とは異なり、貿易収支が良いほど円安になっている傾向にあるように読み取れる。(少なくとも2005年以降は、貿易収支とドル円は相関の関係にあるようだ)
この辺も今後、時間があれば深堀していきたいと思います。